真珠について

真珠

真珠はダイヤモンドやルビーなどの鉱物(無機物)ではなく
生物が作り出した有機物であるところが真珠の1番の特徴です
宝石の中でも貝の中から取り出された状態で美い真珠は
研磨技術が発達していなかった古代から珍重され
海に囲まれた日本において 養殖技術が発展したことにもつながりました

真珠はもともと天然の貝が偶然に産出するものでしたが
その仕組みを研究して人間の手で意図的に成長させる技法が今日では確率しています
前者のような自然による偶然の産物である真珠を『天然真珠』 
後者のような人の手によって育てられた真珠を『養殖真珠』と呼びます

真珠の種類は主なものでは
あこや真珠 白蝶真珠(南洋真珠)黒蝶真珠 淡水真珠 マベパール などがあります
いずれも育てる貝の種類が違い 養殖する場所や特徴も異なります

パールはサイズ 色 形 マキ厚 テリ キズ の優劣で その価値が決まり流通しており
フォーマルな場面ではもちろん
近年ではカジュアルな日常使いでもパールジュエリーの活躍の場が広がっています
傷つけやすいデリケートな真珠のお手入れは
やわらかい布で表面をやさしく拭いて汚れをとってあげることがベストです
くれぐれもゴシゴシと力いっぱい擦らないことです
また パールネックレスの珠と珠の間に空間ができてきたら 真珠の糸替えの合図となります
糸替え メンテナンスについて不安や疑問などありましたら
当店にお持ちください 力になります 

あこや真珠

あこや真珠といえば日本人にもっともなじみの深い宝石であり
そのほとんどが日本で養殖されています
結婚式やお葬式などフォーマルな機会と普段使い
両方に使えるアコヤ真珠はケシとよばれる無核の真珠を除いて
3.0ミリのベビーパールから11.0ミリ以上の希少な大玉サイズまでが流通しています

真珠の色にはダイヤモンドのような色基準がありません
統一基準がないので 人によって様々な表現をされますが
白のグループ 黄色のグループ グレーのグループの3種類
白グループの中でホワイト系 ピンク系 グリーン系 ブルー系など細分化されています

グレーのものについては自然な状態でグレーのナチュラルと呼ばれるものと
染色やコバルト照射でグレーに色付けされたものは明確に分けられており
内容が鑑別書に記載されます

真珠はマキとよばれるものが非常に重要で
貝が体内に抱いていた核にどれくらい真珠層を巻き付けたかを指します
一般的には養殖期間が長ければマキも厚くなりますが それだけではなく
核を貝に入れる際の技術や貝を良い状態に維持するコンディショニング
水温やプランクトン量などの海の状態にも大きく左右されます

綺麗に積み上げられた真珠層は光の干渉による七色の光に輝き
真珠の輝きの表現であるテリが強くなります
花珠鑑別書については たくさんの鑑別機関が独自に発行しておりますが
当店で使用している花珠鑑別書は 真珠総合研究所と真珠科学研究所のものです

南洋真珠

南洋真珠のなかでも白蝶真珠はオーストラリア インドネシア フィリピンで
黒蝶真珠はフランス領ポリネシア(タヒチ) ミクロネシア諸島で生産されており
流通している真珠のサイズも9.0ミリから16.0ミリと大粒です

形はアコヤ真珠のような丸いものはごくまれで
セミラウンド ボタン ドロップ バロックなど多岐にわたります
白蝶貝はゴールドリップとシルバーリップの2種類があり
ゴールドリップからはゴールド系の真珠が シルバーリップからはシルバー系の真珠が採れます

黒蝶真珠を分析してみますと 緑褐色 赤褐色 黄褐色の3つの色素から成っており
最高の色調のものをピーコックグリーンといいます

淡水真珠

淡水真珠のほとんどは中国で生産されており
無核のものがほとんどなため1度に大量に作ることができて安価であることから
他の真珠にはできないアクセサリーで使われるパールとしての役割を担っています

また海ではなく川や湖で養殖する淡水真珠はイケチョウ貝を使って生産され
形や色のバリエーションも豊富で 近年もっとも流通量が増えているパールといえるでしょう

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